毎日同じ課題をクリアすることに何の意味があるのか
こんにちは、ネスコム中野教室 教室長の山崎です。
今回は、”現状維持では成長できない”というテーマで進めていきます。
小学生さん、中学生さんの中には、次のような成績の生徒さんが多いです。
・勉強してもしなくても、テストの点数が毎回ほぼ同じ。
・提出ノートを100%提出しているのに点数が上がらない。
このような状態の生徒さんの特長として、”成績が下がる一方ではない”があります。
定期テストや単元テストをすると、0点を取ることはなく、半分以上は確実に取れる!
でも、満点の経験が無いという生徒さんがほとんどではないでしょうか。
学校から課される毎日の課題はあなたの学力を成長させるものですか?
それとも成績を維持させるものですか?
毎日学校へ行き新しい内容を学習していく中で、少なくともその日に課された宿題は、あなたを(学力という面で)成長させるものの1つだと言えます。しかし、筋肉と同様に、その積み重ねがなければ成長はそこで止まってしまい、全く手を付けなくなると、今まであった筋肉さえも減少していきます。
毎日の課題はなぜ必要なのでしょう。それは、筋肉量を維持するためです。
では、筋肉量を維持したまま成績をアップさせていくことは可能でしょうか。
スポーツ選手の多くが、高校生の時よりも一回りも二回りも筋肉量をアップしレベルの高い戦いをしています。
筋肉量を増やすだけではプロの世界では戦えないこともありますが、筋肉量を必要とするスポーツが多いことは事実です。
勉強も同じだと感じています。
毎日の課題は現状の学力を維持するためのものであり、成長は期待できません。
ただし、毎日努力するという”継続力という名の力の成長”は期待できます。
高校受験は現在のところ一発勝負です。そこに”継続力”のテストはありません。
一言でいえば、「何点取れますか?」です。
点を取るために必要な要素の中に”継続力”は含まれるものの、それは一部でしかありません。
では、継続力以外に何が必要でしょうか。学力を成長させるために必要な力とは何でしょうか。
できない → できる、成長とはそういう力がつくこと
なるべくサッパリと表現すると、成長するには昨日までできなかったことをできるようにすること だと考えます。
それは計算だったり漢字だったり、単語や記述なのかもしれません。
どれであっても、昨日までできなかったことができるようになれば、それはあなた自身の成長になります。
そして、成績をアップさせるには、成長を維持する力が必要になるため、先述した”継続力”が必要不可欠要素となるわけです。
では、成長するために生徒さんはどのような学習をすれば良いのでしょうか。
成長のカギは、やってみようとする意識の有無
先生:「今日の課題は問題集P36全部です。次回までにやっておくこと。」
生徒:「はい。」
この場合、この生徒さんは、帰宅後に課題として問題集P36を終えることになります。
このことで、その日に学習した問題のポイントや解法を知ることになるのです。
問題は、ここからです。
「P36」を課題としてクリアした生徒さんは、この後に何かしたと思いますか?それとも課題を終えて他に何もしなかったと思いますか? 答えはどちらかですね。
もし、この生徒さんが自分の実力を課題以上のものにしたいと思ったら、どのような行動を取るでしょう。
きっと、同類の問題を別の問題集を使ったり、教科書の章末練習問題を解いてみたりと、理解力を養うためにさらに手を動かすのではないでしょうか。また、問題集であれば、A/B/C問題のようにレベルわけがされていることが多いので、課題としてはA/Bレベルではあったものの、Cレベルの問題まで挑戦していくのではないでしょうか。
自らの力を成長させるには、成長したいと思う気持ちが必要です。
その気持ちは、”継続する力”以上に大切だと思うのです。
なぜなら、継続する力は範囲が限定されます。毎日10分間10問を解く、毎日提出ノートを必ず1ページ分終わらせる。といった具合に範囲の中で努力することを”継続する力”と言い換えられます。
対して、成長したいと思う気持ちは、そこに範囲の限定はありません。
とことん、レベルの高い問題へ挑戦することが可能であり、そこに学年と言う壁は不要の場合もあります。
理解の深さを追求するということは、自らを成長させる意識の表れだと私は思うのです。
難しそうな問題だからやってみよう!
自分の力が通用するか挑戦してみよう!
できるかわからないからとりあえずやってみよう!
まったく歯の立たない問題があったとしても、レベルとして難しい問題であったとしても、問題に挑戦すると、その解法や解答が気になるのが人間です。挑戦した問題の解法を解説を使って理解できれば、2問目、3問目へ挑戦する意欲が湧いてくるはずです。
その気持ちを支えているのが基礎力です。標準問題であっても、応用問題であっても、入試レベルの問題であっても、同単元の基礎力がやはり重要になるのです。解説の中に基礎問題で使った考え方や解法が使われていると、「あっ!そんな使い方もできるのか!」と思えたり、「なるほど~、、、これ裏技じゃん!」と何か別の解法を(レベルの高い問題だからこそ簡単に解ける方法)見つけることさえあり得ます。
継続する力は絶対に必要な要素。成長に必要なのは挑戦心。
話をもとに戻しますが、毎日の課題をクリアすることは”継続力”という力、言い換えれば努力になるのでしょう。その力を養うことは必要です。しかし、それが全てではないということを理解しましょう。
成績を伸ばすためには、成長したいと強く意識すること、それには”継続力”はもちろんのこと、挑戦する心があります。
難しいからやらないでおく、自分のレベルじゃないからパス、このような気持ちの学生が成長するとは思いません。
とりあえず難しそうだから挑戦してみる!解説から盗める解法は何かないか、自分の解法とレベルの高い問題で使っている解法の違いは何だろう。と、自分を成長させるために挑戦する心を持ち合わせることで、自然と”成長する力”が自分の中に育っていくようになります。これはすぐに結果が出るものではありません。
しかし、このような意識の人が1年間、2年間、同じ意識で生活した人と、そうでない人に結果の差が出ないとは思えませんよね。
徐々にその差は開いていきます。だからこそ、今から、心の中で決めてしまいましょう。次の言葉は言わないようにする!
・めんどくさそう
・難しそうだからやめる
・宿題やったから今日は終わり
これまでこれらの言葉を使ったり、このように考えてきたのであれば、ラッキーです。これから徐々にあなたの気持ちが”挑戦心”にあふれてきて、勉強だけじゃなく、部活動や生活の中で頑張っていることに対して前向きな気持ちになれます。前向きな気持ちなときに行動すると、良い結果に結びつきやすいです。良い循環が生まれます。ぜひ、そのように考えるように意識してみてください。